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ご縁があって、9月末から新しく家庭教師を始めました。 小学6年生の女の子で、中学受験をめざしています。 家庭教師のアルバイトは大学生の頃から随分長い間やっていたのだけれど、ここ2年くらいは離れていました。 昨年からは資格試験のための受験予備校で大学生大勢に講義するという形で教えていたので、また小学生や中学生ぐらいの子どもと一緒に、一対一で、いろんな話をしながら楽しく勉強したいなぁと思って、家庭教師を始めたんです。 ところが・・・ この小学6年生の女の子のななちゃん、とっても賢い子で、有名私立中学を受験します。 なので当然、いろんな話をいっぱい、楽しくしながら・・・というわけにはいかず、 とっても難しい中学受験問題をどんどん解いて、分からないところをどんどん説明する、 というハードな内容にせざるをえないようなのです。 中学受験の家庭教師は以前もやったことがあるのですが、かなり前だし、 それに、難関校を受験する子を受け持つのは初めて。 国語、算数、理科、社会、全教科ともとっても難しくて、一生懸命予習していかないとその場ではパッと教えられないような内容で、もう四苦八苦しています。。。 中学受験用の分厚い参考書を買って勉強していると、驚くことがいっぱい。 小学生で、等比数列とか出てきちゃうんです。 私もかつて中学受験は経験しているのですが、今時の受験事情に目を見張るばかりです。 ななちゃん、算数の流水算が苦手なので、前回まで流水算の基本問題を一緒に解いて、 明日は実力応用問題に入ります。 さっきまでその予習を必死でやっていました。 難しい問題だと自分ひとりで解くのだって一生懸命なのに、 ななちゃんが分かるように教えるにはどうしたらいいか考えながらだと、本当に難しくて・・・ ななちゃん、明日、分かってくれるといいな。。。 と、大変なことばかり書いているけれど、もちろん、大変なことばかりではないです。 ななちゃんは自分をうまく表現することが苦手だけれど、 とても意志のしっかりした、家族思いの優しい子です。 からだの弱いお母さんを精神的に助けながら、頑張っています。 4歳のやんちゃ盛りの弟くんもいて、見ているととっても優しく世話をしてあげています。 しっかりしているけれど、本当は甘えん坊なんだろうな・・・という様子もときどき垣間見せてくれたりして。 そういう様子を見ていると、受験のために勉強するのはもちろんなのですが、 勉強を一緒にしながら、彼女の幸せのために自分は今何をしてあげられるかな、どういう存在でいてあげられるかな、と自然に思ってきます。 具体的に、こうしてあげよう、というようなことではないのだけれど、 ただ、ひたすら彼女を肯定的に見てあげられる存在でいたいなぁと思ってきます。 以前、倫理学の先生のゼミで、 「"I am here"というかたちで表現される応答」 という言葉が出てきて、とても心に響いてメモをとったことがあります。 じっと他者に耳を澄ませて待ち臨む、という能動的な応答を表した言葉です。 日頃は自由気ままに過ごすのが好きだし、常に他人のことをまず第一に考えて・・・というタイプでは決してないけれども、やはり、子どもに対してだと、違ってきますね。 家庭教師で週2回、限られた時間一緒にいるだけだけれど、その時間だけでも、そういう応答的な大人として接するのが役目かなと、家庭教師で出会う子どもたちにはいつも思います。
by anim-_-m
| 2005-10-10 03:27
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